児童生徒の状況履歴

児童生徒の状況履歴

奨励費支給に影響する「児童生徒の状態」は支給年度途中に変化することがあります。

  • 年度の途中で寄宿舎に入舎した / 寄宿舎から退舎した
  • 年度の途中で施設に入園し、措置費を受給することになった
  • 年度の途中で転出/退学した
  • 年度途中に保護者等の収入額に著しい減少が生じた事に伴い、支弁区分が変更された

就学奨励費システムは、「児童生徒の状態」の変更履歴を『状況履歴』として管理し、就学奨励費支給額の算出の際にこれを参照します。

児童生徒の状況履歴

「現在の」児童生徒の詳細

児童生徒の詳細画面は「現在の」児童生徒の状況を表示します。
下図の緑色の部分は当該児童生徒の「状況履歴」を基に「現在の児童生徒の状況」に相当する状況履歴の行の内容が表示されます。
児童生徒の状況履歴

上図の例では、当該の児童生徒は「2023/06/09」に所属学校が変わり、同時に支弁区分が「2段階」から「1段階」に変わる(変わった)事が読み取れます。

上図の画面写真は「2023/06/09」以降に撮影したものです。それゆえ撮影の時点で支弁区分は「1段階」となっているはずですから、上図の緑色の部分には「更新日 2023/06/09」の行の内容が表示されています。

状況履歴と支給額算出

就学奨励費システムは、就学奨励費の支給額を算出する際に「経費使用日時の時点における児童生徒の状況」を参照し、適切に計算を行います。

上図の画面写真の例では、当該の児童生徒の状況履歴は以下のようになっています。

更新日 所属 状況 支弁区分
2023/04/01 A小学校 1学年1組1番 施設生 支弁区分2
2023/06/09 B小学校 1学年3組1番 通学生 支弁区分1

上記の状況履歴から、当該の児童生徒は、

  • 2023/04/01 から2023/06/08 まで、A小学校に「支弁区分2」の児童生徒として籍がある
  • 2023/06/09 から 現在 まで、B小学校に「支弁区分1」の児童生徒として籍がある

と読みとれます。

この児童生徒について、経費使用額として(例えば)5月31日に「学校給食費」が計上されたとします。

経費使用日時 経費項目 件名 経費使用額
2023/05/31 学校給食費 給食費5月分 3000

「経費使用日時」が『5月31日』なので、就学奨励費システムは当該児童生徒の「状況履歴」に照らし合わせて『支弁区分2』としてこの使用経費の支給額計算を行います。
「学校給食費」は支弁区分2の児童生徒には(執筆時点で)半額支給なので、この経費明細に対する就学奨励費は1,500円(=3,000円の半額)と評価されます。

またこの児童生徒は『5月31日』時点で『A小学校』に籍があり、この支給額はA小学校の管理下で支給されることになります。

状況履歴の作成

学校ユーザーは(一部例外を除き)現在在籍する児童生徒の状況履歴について作成や削除、編集を行うことができます。

支弁区分決定後、奨励費支給に影響する「児童生徒の状態」に変更が生じた場合、状況履歴を作成してください。
児童生徒の状況履歴

児童生徒の「転出」機能

上記の例示に見えるように、就学奨励費システムは児童生徒の転出(転校)の事実を、児童生徒の状況の変更とみなし「状況履歴」として管理します。

状況履歴の転出に伴う状況履歴の作成を支援する機能として、児童生徒の「転出」機能があります。
移動先 学校を選択

転出先学校が就学奨励費システムの管理下にある場合、転出処理は当該児童生徒の所属が転出先学校に変わる旨の状況変更の記録を、転出日を「更新日」として作成します。
転出先学校が就学奨励費システムの管理下にない場合、転出処理は「転出日」以降、当該児童生徒の就学状況を「支給停止」に変わったものとする状況変更の記録を作成します。

児童生徒の「転出」機能の詳細については、業務フロー 8.適宜行う処理「児童生徒の転校・転入・退学」をご覧ください。

「変更の日を選択してください」画面

状況履歴の作成を支援する機能として「変更の日を選択してください」画面があります。

児童生徒の「区分決定状況」が「決定済(あるいは仮決定)」となっている児童生徒の詳細画面で、就学奨励費の支給額計算に影響する内容(=「状況履歴」として管理している内容)について編集が行われ、その内容が確定する直前に「変更の日を選択してください」画面が表示されます。
「変更の日を選択してください」画面

児童生徒の「区分決定状況」が「決定済(あるいは仮決定)」となっている児童生徒に対して、児童生徒の詳細についてユーザーが編集を行うとき、
その理由として就学奨励費システムは以下の可能性を考えます。

  • 支弁区分決定後に入力内容の誤りが明らかになり、これを訂正する必要が生じた可能性
    この場合、当該児童生徒の年度当初の状況履歴(=一般に「更新日」が4月1日となっている行)にその内容を反映する必要があります。
  • 支弁区分決定後に児童生徒の状況に変化が生じた可能性
    この場合、当該児童生徒の「状況履歴」に変更を記録する行を新たに作成する必要があります。

いずれのケースかを判断するために就学奨励費システムは「変更の日を選択してください」画面を表示し、変更の事実が発生した日をユーザーに問います。

ユーザーによって『年度当初の状況履歴の「更新日」』に一致する日が選択された場合は、前者のケースによる編集と判断し、編集内容を『年度当初の状況履歴』に反映させます。
『年度当初の状況履歴の「更新日」』に一致しない日が選択された場合は、後者のケースによる編集と判断し、選択された『変更の日』を「更新日」とする状況履歴の行を追加します。
「変更の日を選択してください」画面と状況履歴

ℹ️
児童生徒の「区分決定状況」が「未決定」の場合、児童生徒の詳細画面における「状況履歴に相当する部分」の変更内容は、年度当初の状況履歴(=一般に「更新日」が4月1日となっている行)に反映されます。
⚠️
「変更の日を選択してください」画面で変更の日を誤って指定した場合は、当該児童生徒の「状況履歴」行を直接編集して修正してください。

参照